クルナの空港までのリムジンを見て驚いた。かなり普通のバス。
日本のリムジンなんかとは比べ物にならないが、
日本でも40年前ぐらいには走っていただろう"エアコン付きのバス"ぐらいの感じはある。
そうなのです。私の乗車したクルナからダッカまでのバスが、
バングラ人でさえ、なかなか出会わないボロバスだったのです。(涙)
しかし、この街から飛行機に乗るなんて、今日の昼迄予定してなかったので、何の下調べもありません。
地図上で、どのへんの空港があるのか、どのくらいの時間でつくのか… (フライト時間は知っていますが)
ただ予定の時間に乗り込み、その流れに沿って飛行機に乗ってしまえば良いというような指示をうけて、
私はこのリムジンに乗っているのです。
荒野のようなところに出て、そろそろ空港が現れるのとか思いきや、お馴染みの「村」が何度も現れる。
もしかしたら、今迄にない新しい何かに出会うかもしれないと思うと、カメラが手放せず、
もしかしたら、飛行機に間に合わないのではないかしらと、緊張で眠れず。2時間そのバスは走り続けました。
警官の検問所…といっても、日本で言えば、街のパーキングの入り口よりも簡易な検問所をぬけ、
突然空港に着きました。
…いえいえ、空港だかなんだか解りません。止まったと思ったら、皆が降り始めただけです。
降りて、目の前の建物に、皆の流れについていきます。建物に入ると、いきなりセキュリティチェックでした。
その後、カウンターに並んで、荷物を預け、荷物タグとチケットを受け取る…その後、またもセキュリティチェックを受けます。
不思議なのは、女性だけカーテンで仕切られた空間に連れていかれ、なにやら身体チェックを受けること。
女性だけが受けるチェックって何? お腹に子供でもいたら、料金が2人分!?!?
教室2つ分ぐらいのスペースに椅子が並んでいて、窓の外を見ると飛行機が一機待機しているのが見えました。
あぁ〜ここの皆で、あの飛行機に乗るのね。
出発までに時間があったので、搭乗前のトイレ。…ここならトイレはあるはずだと…
あったんです。「女子トイレ」の表示はあったんです。でも、たった一つしかない便器に枯れ葉が山のように積もっていて、
全く使えない状態でした。なんでぇ〜!?!?!?!?!?! 何で、枯れ葉が積もったままにしてあるのぉ〜!?!?!?!?!
便意はなかったので、すごすごトイレから出て待合室で待機です。
なにやら 声がかかり、待ち合い室の皆が、ゾロゾロと外に出始めました。
あの飛行機にビジネスクラスもエコノミーもねぇだろうと、迷わず列について、目指す飛行機に直行!!
写真バシバシ撮りまくり、機内で待ち構えている、キャビンアテンダントの写真もとっちゃうよん!!
ダッカまで宜しくお願いしま〜す!! って入り口でチケットみせたらさ。
こっちじゃありません、貴方の乗るのはあっちです、と別の飛行機を指差されちゃったよん。
この小さな空港で、トイレすらない空港で、同じ時間帯に2機も飛行機が飛び立つだなんて。
機内に乗り込み、窓側がいいんですけどぉ〜って席を変わってもらって着席。
通路を挟んで2席づつの、長めのバスくらいのサイズの飛行機です。
こんな飛行機でも飛びたつと、すぐに軽食が出てきました。 小さなハンバーガーとスポンジケーキ。
で、食べ終わったら、だんだん高度が下がって来ちゃったの。おいおい、大丈夫かぁ!?!?
って思ってたら、そのまま着陸。ほんの40分の飛行時間でした。
リムジンに2時間乗って、飛行時間が40分。バスで8時間かけた道のりを2時間40分で戻ってきました。
あぁ〜 シャージャラル国際空、もどってこれましたぁ〜!!! よかったぁ〜 なんとか日本に帰れそう。
荷物のターンテーブルが、円状ではなくL字型で、しかも人がそれに載せているのが見える。
いちいち、その短いベルトコンベアに載せる必要ないんじゃないの!? 乗客数だって、たかがしれてるのに。
荷物を受け取ってフラフラ写真とってたら、声かけられる。ホテルからのお迎えだ。
日本人だということが伝わっているので、わかったんだろうな。日本人どころか東洋人は私一人だもんね。
荷物持ちと、運転者とが御出迎え、私ひとりだけのために車が出ている。やっと身の安全が確保された気分。
到着は昼だったダッカの街。夜走って驚いた。…明るい。普通に明るい。
外灯はないみたいだけど、それなりにビルもあって、電気が着きまくっていて、
東京の街だと言われれば、そのように感じられなくもない。
ヨーロッパに行くよりも近いからか…遠くに来てしまったとは、あまり感じない。
非常に貧しく現代とは思えないようなバングラデシュに、日本の情景を感じることがある。
これが、アジア圏の感覚なんだろうなぁ〜
今迄、私の海外体験は常に西洋だったので、この感触は新鮮だった。
アジア人としてのアイデンティティ…っていうのかな。